OEGのベントベンフィルターは、電気を一切使わず、空気の力だけでタンクの安全を守り、フィルターの寿命も延ばす画期的な装置です。
タンク内部と外部(大気)の「圧力差」を利用し、外部電源や複雑な制御設備を一切必要とせず、一度取り付けるだけで全自動でタンクの破損(破裂や窪み)を防止することが可能となっています。
■ 解決した問題
従来のタンク用ベントフィルターは、給気と排気のすべてをフィルター(濾過材)に通す構造でした。
そのため、タンク内を蒸気滅菌する際に蒸気がフィルターを湿らせてしまい、濾過性能が低下(目詰まり)するという大きな欠点がありました。
また、排気時の悪臭や蒸気が周囲に広がり、作業環境を悪化させる原因にもなっていました。

オープンタイプ

オープンタイプ

ノズルタイプ

ノズルタイプ
■ ベントベンのメリット
- 電力不要・全自動:
電気を一切使わず、空気の圧力差だけで作動し、24時間体制でタンクを物理的に保護します,。 - フィルターの長寿命化:
排気蒸気をフィルターに通さず直接外部へ逃がす構造により、フィルターを湿気から守り、常に高い濾過性能を維持します。 - 滅菌工程の効率化:
蒸気滅菌時の圧力を任意に設定できるため、滅菌温度を上げて滅菌時間を大幅に短縮することが可能です。 - 作業環境の改善:
排気ノズルを通じて蒸気や悪臭を任意の場所へ導くことができ、現場の環境改善にも寄与します。
■ ベントベン及びフィルターの仕様

★低圧タイプ 又は 圧力調整タイプ
低圧タイプ:排気弁抵抗: 1~1.5kPa・吸入弁抵抗: -0.5kPa
調整タイプ:排気弁抵抗: 0.1~0.15MPa・吸入弁抵抗: -1~-1.5kPa
★フィルター処理空気量
400ℓ/min 又は 800ℓ/min
★フィルター除去率
C(1ミクロン)又は M(0.2ミクロン)
★継手
取付側(本体カバー):1S~3S・フェルール(標準)、フランジ、IDFナット
排気側(排気カバー):オープンタイプ 又は ノズル付き(2Sフェルール)
■ 主な仕組み(物理的メカニズム)


ベントベン(ベントベンフィルター)がタンクの破損(破裂や窪み)を物理的に防ぐ仕組みは、タンク内部と外部(大気)の間に生じる「圧力差」を利用して、機械的な弁(バルブ)を自動で開閉させる構造にあります。
- 破損の原因となる「圧力差」の解消
食品や薬品の貯蔵タンクでは、原料の出し入れによる液位の変化や、洗浄時の蒸気滅菌(SIP)などによって、タンク内部の圧力が急激に変化します。- 負圧(窪みの原因):
原料を排出して液位が下がると、タンク内が真空に近い状態(負圧)になり、外気圧に押されてタンクが内側に潰れる危険が生じます。 - 正圧(破裂の原因):
原料の注入や蒸気滅菌で内部の圧力が上昇すると、内側からの圧力でタンクが膨らみ、破裂する危険が生じます。
- 負圧(窪みの原因):
- 「吸気弁」による窪みの防止
タンク内が負圧になると、外部の大気圧がタンク内の圧力よりも高くなります。この大気の力(圧力差)によって、ベントベン内部の「吸気弁」が物理的に押し上げられて開きます。- 外気はフィルターを通って清浄化された後、吸気弁を介してタンク内へとスムーズに導入されます。
- これにより、タンク内の圧力が外気圧と同等に保たれ、タンクが内側に窪むのを物理的に防ぎます。
- 「排気弁」による破裂の防止
逆にタンク内が高圧(正圧)になると、内部の空気が外に押し出そうとする力が働きます。
この力によって、もう一方の「排気弁」が自動的に押し開かれます。- ここがベントベンの最大の特徴ですが、排気される空気や蒸気は「フィルターを通らずに」直接外部へ排出される構造になっています。
- 内部の余剰な圧力が瞬時に逃がされるため、タンクが破裂するのを物理的に防ぎます。
- フィルター保護による安全性の維持
従来のフィルターは、排気(蒸気など)もフィルターを通していたため、湿気でフィルターが目詰まりし、いざという時に空気が通らずタンクが破損することがありました。
ベントベンは、排気時にフィルターをバイパスさせることでフィルターを乾燥した状態に保ちます。
これにより、吸気が必要な際に確実にフィルターが機能するため、長期間にわたって物理的な破損防止機能を維持できるのが特徴です。
このように、電気やセンサーを一切使わず、空気の膨張・収縮という物理現象そのものを弁の動力として利用することで、確実にタンクを保護しています。